☆STEP05_ハルパネルの接着

導線で固定した部分にエポキシ樹脂とウッドフロアー(木の粉)を
混ぜ合わせたパテを注入していきます。
5:1のエポキシ樹脂に対して、ピーナッツバター程度の粘度になるくらいに
調整しながら木の粉を混ぜ合わせていきます。
しっかりと撹拌しないとうまく硬化しないのでしっかりと時間をかけて混ぜ合わせ。


▲へら状のものを使うよりも手袋をして直接指で塗り込んでいくほうが早いです





あらかじめマスキングテープで養生し、
一通り塗りこみが完了したらテープをはがしておきます。
そうしないと一緒にテープも硬化してしまいうまく剥がせなくなってしまいます。

前回、ハルパネルを接着した際もしっかりとテープを取り除いておかなかったので、
あとで削り取るのに一苦労しました。



次回までには硬化完了しているので、
その後は導線を外して穴にもパテを塗りこんでさらに硬化待ちです。




☆STEP04_仮組進行中

前回に引き続き導線で仮組中です。
導線通しの作業の効率化のため、うま(作業台)に載せて行います。


▲型板に合わせて、船底のRを調整しつつ、導線を増し締めしていきます



▲板同士のすき間を埋めていきます


▲船底の曲がりやうねりを調整しながら左右対称に近づけます


一日中導線を通してまくって150箇所!
締め上げていくとそれぞれの板が密着してくるので、
自然と固定されてきました。
船底のセンターをまっすぐにしないと直進できないので
次回は水平垂直と平行を確認しながら、裏からエポキシ注入です。




☆STEP03_ステッチ&グルー工法

年明け第一弾は、圧着したハルを導線で仮縫いしていく作業になります。
今回のカヤックは「ステッチ&グルー工法」を用いて作られていくわけですが、
まさにこの工法のメインとなる作業から着手していきます。


▲10cmピッチに穴を空けて導線で仮縫い込み



▲はじめは緩く留めておき、後日左右のバランスを見ながら締め上げてきます



ある程度余裕をもって用意しておいた導線ですが、後半は足りなくなってしまったので、
来週に持ち越しです。
いよいよシーカヤックの全貌が見え始めてきました!!!




☆STEP02_各種部位の仕上がり

前回お願いしていたフットブレイル(足を踏み込む部分)の防水加工が仕上がりました。
内部に取付けるものなので見えない部分ではありますが、
浸水を考慮してしっかりとコーティングしてもらいました。さすがプロの仕上げです!





ハルパネルの圧着中。しっかりと固定クランプや一斗缶で圧着させます。
エポキシがしっかり硬化するまで時間をかけて待ちます。





☆STEP01_ハルパネルのスカーフ接合

シーカヤックの全長は4m強。
まずは1800mmの板材にすでにカットラインが入っている船の底辺と側面にあたる部分を
エポキシ樹脂の接着剤で接合する作業になります。

エポキシ樹脂は「主剤」と「硬化剤」を5:1の割合で撹拌させ、
用途ごとに適した添加剤を加えて使用します。
まずは接着剤が必要なので、添加剤としてアエロジルを加え、
十分に撹拌させて粘度を出していきます。


▲右が硬化剤とエポキシ樹脂、左が様々な添加剤になります


▲エポキシ樹脂と硬化剤の配合はグラム単位で正確に行う必要があります


ハルパネル自体に「スカーフ」といって、貼り合わせる板同士をそれぞれ斜めに
カットして接着面を作ります。しっかり圧着させるために「カリ釘」を打ちこみます。

同様に「シアー材」といって、船の骨組みになる部分も接着して、
クランプでしっかり固定して圧着させ、しっかり硬化させるために1日おいておきます。


▲接着後、カリ釘で圧着


▲シアー材も同様にクランプで圧着固定

硬化待ちの合間に、各木材パーツをヤスリがけして滑らかにしておきます。
このあと防水加工が必要になると思いオーナーに相談したところ、
仕事の合間に塗布しておいてくれることになりました。ありがとうございます。
さらに、接着塗布に必要な使い捨ての木べらも用意してくれました。
さすが木工のプロなだけあって、様々な材料や道具が揃っています。
しかもいろいろと提供してくれたりしてもらい大変助かります!


▲フットブレイス(足を踏み込む箇所)やヒップブレイス(腰掛け)部分のパーツを研磨
さらに防水加工を施します。


▲使い捨ての木べらも用意してもらえました


▲専門工具のクランプも貸し出し提供、ありがたいです








☆漕ぐための体力改善

R&F(ROWER & FELLOWS)もう1つの目的である、
「漕いで楽しむこと」の下準備として体力改善があります。

シーカヤックを快適に乗りこなしたいと思い、基礎体力と持続力を目的に
ロードバイクを復活させました。
すでにロードバイクには10年以上乗っているんですが、
仕事が忙しくなってしまって数年前に1年ほど乗らない時期がありました。
体を動かす習慣がなくなってしまった状態からの、いきなり再開は少々ハードと思い、
まずはロードバイクへの復帰を目的に5〜8km程度のランニングから徐々に慣していきました。
ある程度継続して走れるようになったタイミングをみて、ロードバイクへスムーズに復帰を果たせました。


▲10年越えだけどまだまだいけます!

しかし数年のブランクは思っていたよりも大きかったです。
それは体力低下だけではなく、ロードバイク業界もいろいろと様変わりをしていました。
いつもの江戸川ロードは以前より圧倒的に走っている人が増えましたし、
見かけないバイクもちらほら。
自分のロードバイクも10年を超えているのですでに一昔前化。
ガタも出てきていたので、ある程度のメンテナンスが必要になったので、
ハンドル周り、足周り、サドル回りを一新。
ビンディングシューズも10年ぶりに乗り換えました。
しばらくはこの仕様で体力向上のトレーニングを兼ねて、走りこむようにしていきます。
「漕ぎ」繋がりということで、ロードバイクも随時レビューしていきます。




☆つくる際の下準備

R&F(ROWER & FELLOWS)は、シーカヤックを「つくること」と、
「漕いで楽しむこと」を目的として活動していきますが、
それぞれに対して下準備が必要になってきます。
「つくること」の下準備として、消耗品・工具の調達と、つくる場所の確保です。

【消耗品・工具の調達
基本的な木材パーツとFRP素材・樹脂関連は同梱されていますが、
それ以外に必要な消耗品は事前に調達しておく必要があります。
今回のシーカヤック制作は「ステッチ&グルー工法」という、
合板をつなぎ合わせ、FRPで硬化させるという木造船の工法になります。
その為に必要な消耗品として、合板をつなぎ合わせる「銅線」や、
デッキを仮止めする「カリ釘」などがあります。

工具としては仮組する際に合板同士を圧着させる「クランプ」や、
サンディング(ヤスリがけ)を行う際に必要な、電動サンダー、かんな、のこぎり、電動ドリルなどになります。
どれも特別な材料や道具ではなく、ホームセンターなどで簡単に購入できるものばかりです。


つくる場所の確保
全長4m強、電動工具を使うとなると音や削りかすなども発生します。
さらにFRP樹脂を塗布し、綺麗に硬化させるためには、どうしても屋内で作業するしかなく、
シーカヤックをつくる上での最大の悩みどころになります。

いろいろと検討していく中で、バイク仲間に相談したところ、使ってもいいよ〜と快諾!
この方も釣りが大好きで、自身でも小型船などを所有されているので、
シーカヤックをつくることに対してもとても前向きに協力していただけるようです。
しかも家から車で20分程度!無理なく通えます。これでつくる上での下準備は完了です。





☆実際に試乗!キット決定!

シーカヤック自作バイブルを何回も読み返し、専門用語や制作の流れの把握を行いつつ、
平行してどこのキットでつくろうかと調べていきます。


▲沼津方面を望む、伊豆西浦の入江。この辺りの海は非常に綺麗です!!

費用の面や工法の面などをいろいろと検討した結果、
沼津にある「オオタケデザイン」が展開している、各部位やFRP素材などを
すべて同梱させたキットを使用しようと思います。
さらに嬉しいことに、実際にシーカヤックを試乗させていただけるということでしたので、
沼津まで友人二人で試乗しに行ってきました。

オオタケデザインさんは基本的にフルオーダーがメインのようで、
工房には制作途中のシーカヤックがあり、間近で見せていただいたのですが、
滑らかで流れるような流線型は本当に美しかったです。


▲惚れ惚れするほど綺麗なライン!!木工芸術品レベル!


工房から小一時間ほど車で移動した入江で試乗させていただきましたが、
第一印象は「とにかく波と風が怖い!」
ダイレクトにうねりが伝わり、まさに枯葉が水面にゆらゆら浮かんでいるといった印象でした。

ある程度慣れてくるとコツがつかめてきます。
沖合に出て入江に行くまでは必死にバランスを保ちながら漕いでいきますが、
入江に入ると、波もやわらかくなり、思う存分シーカヤックの体験をすることができました。


▲年季あるサファリに3艇積んで沼津西浦に到着
※ちなみに高校時代、カナディアンカヌーを作るにあたり、仕切ってくれた方が
当時乗りこなしていたのがこの年代あたりの同型同色のサファリでした!
なんか興味深い巡り合わせを感じました。


▲今回は試乗なので、ナロー、ワイド、セミナローの3種類を用意いただきました


▲入江に入ってやっと落ち着いて写真撮れました。沖合ではパドリングとバランス確保で
写真なんて撮っていられませんでした...
※この後岸に上がりライフジャケットを着ながらの男3人の海水浴を楽しみました。

手作りとは思えないほどしっかりとしていて、強度に関しては問題ないです。
思いっきり漕ぐと滑らかに進み巡航性も良かった印象です。
費用の面やアフターケアーの面などもとてもよかったので後日正式に発注をしました。

キットはストックしているのではなく、受注生産となりますので
約1ヶ月程度かかるそうですが、ゆっくりと待ちたいと思います。




☆シーカヤックを知る

シーカヤックとは海で使うこと前提にした、
波や風などに影響されにくい構造でつくられたカヤックです。
普通のカヤックよりも全長が長く、幅も細めのものが主流のようです。
そのため水面に浮かぶ姿はとても優雅でスポーティーな印象です。

ではどのようにシーカヤックをつくれば良いのか?
いろいろと調べていき、1冊の本にたどり着きました。
「シーカヤック自作バイブル:八木牧夫著書」



非常にわかりやすく解説されていて、詳細な材料説明や図面なども付いているので、
フルスクラッチでつくるうえでとても参考になるものです。
しかし、いきなりのフルスクラッチ制作には少々不安が残ります。
そこでさらに調べていくと、いろいろなショップでキット化して展開しているようです。
工法によって値段も異なるようなので、もう少し調べていきます。




☆シーカヤックをつくって漕ぎたい!!

シーカヤックを作るのはもちろん初めてです!と言いたいところですが、
実は高校時代にカナディアンカヌーを作った経緯があります。


▲炎天下でのサンディング(ヤスリがけ)はすべて手作業!!電動サンダーの存在を知りませんでした。


当時はインターネットもなく、制作リーダーとなった方が本などを頼りにいろいろと準備をして、
型起こし、板の張り合わせ、表面のサンディングやFRPの加工などなど...
一通りの作業を仲間と一緒にこつこつとこなし、なんとか水にちゃんと浮かぶことができる
カナディアンカヌーが完成しました。

あれから何十年...最近になって、友人がフォールディング・カヤックを初めたので、
一緒に楽しんでいたのですが、木製のシーカヤックの存在を知り、
フォルムの美しさや手で作り出せるという点に魅了され、
当時を思い出して、改めて自分自身で作ってみようと決意したといったことろです。